四つ打ちを説明する際 

―わが禅師にとって、坐禅と瞑想は別のものであるらしい。

曰く、
「いやぁ。むかしねぇ。瞑想とかいうものをする機会があってねぇ。
何をすんのかと思ったら、なんだか単調なねぇ、
ドンっ!ドンっ!ドンっ!ドンっ!
って音楽を、凄い大きい音で鳴らしながら目を閉じてろってんだがねぇ。
それがねぇ、なんだか聴いてるうちに幻覚みたいのが見えてくるんだねぇ。坐禅とは全然違うものなんだが。
それに、ヘンに気分が高揚してくるんだよ。それも坐禅とは全然違うんだ。
でもねぇ、主催者はそれを宗教体験と言いたいらしいんだなぁ。
あれは何なのかねぇ。

一応、色々と知ってる範囲でご説明申し上げた。

・四つ打ち
・四つ打ち出現当時のヨーロッパの社会状況
・大音量の四つ打ちによる脳内物質の分泌
・目標ではなく逃避、もちろん人によっては切実なる逃避
・あっという間に世界を覆ったムーブメント
・末法的西洋から見た末法的東洋

ダダイズムがどうしたとか、ルシファーがこうしたとかは、口にしなかった。

帰り道、どう言えばもっと簡潔にご説明することができたかな、と考えていたら、ふと、

「発生当初の 踊り念仏みたいなもんです」

と申し上げればよかったのかな、と思ったのだが。

合ってるかなぁ‥
‥ちがってたらすいません。

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