つり銭とバックアップ
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つり銭ひとつとってみても、
とても色々なことを考えなければならない。
料金千円の公演の場合、
大抵のお客さんは千円札だろうけれど、
1万円札を出すお客さんはいるだろうか。
いやしないさ、なんて考えるわけにはいかない。
いると考えれば、つり銭として最低9千円は持参しなければならない。
それは千円札9枚でいいのか。
つり銭が細かいのを怒るお客さんはいるだろうか。
5千円札も用意すべきか。
そもそも、2度連続で1万円を出すお客さんが来たらどうするか。
以前、ライブをやったとき、
考えた結果、確か、
「最初に2連続で1万円札のお客さんが来ても大丈夫なように」
とつり銭を組み立てて、
受付をやってくださる方にお渡ししたと記憶している。
開演前、精神統一している最中に、
なにやら舞台監督と受付さんが話している。
舞台監督がやってきて、
「舟沢。ほら、よーく、考えてごらん?
はいっ。最初に1万円のお客さんが来ましたー。
はいっ。次も1万円のお客さんが来ましたー。
はいっ。そのまた次も1万円のお客さんがきましたー。
さて。手元のお金で、おつり、渡せるかなー?」
ポケットの中に運よく5千円札や千円札で1万円あったので、
それを渡したら、去っていった。
なぜ受付さんや舞台監督が、
1万円札のお客さんが2人想定では危険で、
3人想定なら安心と考えたのか、
それは今でもわからない。
お客さんが1万円札で20人来る事だって、
数学的には起りうることだ。
どこかに想定ラインを引かなければならない。
想定ラインを上げればあげるほど、
持ち歩く現金はおかしくなっていく。
------------------------
公演のバックアップというのは、
どのくらいやるべきものだろう。
以前、舞台音響にノートパソコンを使用している人が、
CDプレーヤーを持ち込んでいて、
その中には「音響っぽいノイズ」が入っていて、
パソコンが本番中にフリーズしたら、
復帰するまでそのCDをかけておくのだ、
と笑っていたことがある。
大きなコンサートでは、
そっくり同じ曲が裏で同時に作動し、
演奏が止まったら咄嗟に演奏してるフリに切り替えて、
録音を流すようにしてある、ということもよくあるようだ。
さらに大きな、ドームでやるようなコンサートだと、
そのバックアップシステムは、
停電に備えて、持参した発電機で動かしていることもあるそうだ。
個人で公演をする際、
もちろん、発電機を持参することはできない。
どの程度のトラブルを想定するべきなのだろう。
とりわけ、PA(音響)システム。
小規模PAシステムの場合、
パワードミキサー+内臓エフェクター+スピーカー
という可搬システムがあるのを知った。
「それが壊れる」というのは想定すべきなのだろうか。
頭の中で複雑なパズルを行なう。
いや、複雑ではないのかもしれないが、
私にとっては十分に複雑である。
↓
PAシステムのほかに、
キーボードアンプを買って、
それを持ち込むべきではないのか
↓
そうすると、一人の人間が電車で運ぶ量ではなくなってしまうし、
狭い会場の音場も崩れがちになるぞ。
↓
いや、2日に分けて持ち込めば何とかなるんではないか。
↓
いやー、2日かけて機材を電車でピストン運搬、
搬出も2日かけることになるかー。
↓
そもそも電源が抜けたら両方とも音が出なくなるではないか。
電源が抜けるトラブルって決して珍しいことではなくって、
若い頃音響をやってたころだって、
コンセントをガムテープを貼って抜けないように留めるときに、
「心を込めて貼れーっ!」
って先輩の皆さんに怒鳴られ続けたではないか。
↓
あ、タップを別にすれば抜けるリスクも半分か。
でもケーブルは倍か。
↓
会場の規模から考えて、コンセントは“心を込めて”ガムテで貼れば、
抜けても動くシステムは考えなくてもいいだろう。
PAシステムだけが動かないケースを、考えるべきだろうか?
↓
そうか。PAシステムがトラブったときに、
手元のモニタースピーカーが鳴ってれば、
会場が狭ければそれでも音は成立するじゃないか。
↓
あれ?配線考えたら、PAのセンドからモニタースピーカー
鳴らそうとしてるよな。これ、PAが壊れたら、
モニタースピーカーも鳴らなくなるじゃないか。
この配線じゃ意味無いぞ。
↓
ああ、モニタースピーカーからパラアウトして、
PAに送ればいいのか。
↓
あれ、それじゃミキサーが必要になって、
実質小規模PAが2系統まるまる必要になるのと
同じじゃないか。そんなもの電車で持ち運べないよ。
↓
あ、もしかしてパラアウトを内蔵してるキーボードアンプ
とかあるのかな?それをモニターにすればリスク軽減できるかな?
↓
あー。希望の大きさのものはパラアウト付いてなくって、
パラアウトつきのものはPAシステムとほとんど同じ大きさじゃないかー。
↓
あれ、そもそもエフェクトをPAシステムに任せてたら
モニターはだめじゃないか
↓
モニターだからエフェクトなしでもいいんじゃないのか?
↓
いや、バックアップを兼ねてるわけだし、
会場が小さければ両方のエフェクトが揃ってないと
音場がますますおかしくなるぞ?
↓
まてまて、そもそもPAシステムがダウンするリスクって、どのくらい?
経験したことがないぞ?
おれはただの心配性なのか?
今までの数少ないライブだって、
PAが壊れたことは一度もないぞ?
↓
‥‥…
という終わらない思考の中にいる。
どこかで線を引いて、決断しなくちゃならない。
詳細近日。
とても色々なことを考えなければならない。
料金千円の公演の場合、
大抵のお客さんは千円札だろうけれど、
1万円札を出すお客さんはいるだろうか。
いやしないさ、なんて考えるわけにはいかない。
いると考えれば、つり銭として最低9千円は持参しなければならない。
それは千円札9枚でいいのか。
つり銭が細かいのを怒るお客さんはいるだろうか。
5千円札も用意すべきか。
そもそも、2度連続で1万円を出すお客さんが来たらどうするか。
以前、ライブをやったとき、
考えた結果、確か、
「最初に2連続で1万円札のお客さんが来ても大丈夫なように」
とつり銭を組み立てて、
受付をやってくださる方にお渡ししたと記憶している。
開演前、精神統一している最中に、
なにやら舞台監督と受付さんが話している。
舞台監督がやってきて、
「舟沢。ほら、よーく、考えてごらん?
はいっ。最初に1万円のお客さんが来ましたー。
はいっ。次も1万円のお客さんが来ましたー。
はいっ。そのまた次も1万円のお客さんがきましたー。
さて。手元のお金で、おつり、渡せるかなー?」
ポケットの中に運よく5千円札や千円札で1万円あったので、
それを渡したら、去っていった。
なぜ受付さんや舞台監督が、
1万円札のお客さんが2人想定では危険で、
3人想定なら安心と考えたのか、
それは今でもわからない。
お客さんが1万円札で20人来る事だって、
数学的には起りうることだ。
どこかに想定ラインを引かなければならない。
想定ラインを上げればあげるほど、
持ち歩く現金はおかしくなっていく。
------------------------
公演のバックアップというのは、
どのくらいやるべきものだろう。
以前、舞台音響にノートパソコンを使用している人が、
CDプレーヤーを持ち込んでいて、
その中には「音響っぽいノイズ」が入っていて、
パソコンが本番中にフリーズしたら、
復帰するまでそのCDをかけておくのだ、
と笑っていたことがある。
大きなコンサートでは、
そっくり同じ曲が裏で同時に作動し、
演奏が止まったら咄嗟に演奏してるフリに切り替えて、
録音を流すようにしてある、ということもよくあるようだ。
さらに大きな、ドームでやるようなコンサートだと、
そのバックアップシステムは、
停電に備えて、持参した発電機で動かしていることもあるそうだ。
個人で公演をする際、
もちろん、発電機を持参することはできない。
どの程度のトラブルを想定するべきなのだろう。
とりわけ、PA(音響)システム。
小規模PAシステムの場合、
パワードミキサー+内臓エフェクター+スピーカー
という可搬システムがあるのを知った。
「それが壊れる」というのは想定すべきなのだろうか。
頭の中で複雑なパズルを行なう。
いや、複雑ではないのかもしれないが、
私にとっては十分に複雑である。
↓
PAシステムのほかに、
キーボードアンプを買って、
それを持ち込むべきではないのか
↓
そうすると、一人の人間が電車で運ぶ量ではなくなってしまうし、
狭い会場の音場も崩れがちになるぞ。
↓
いや、2日に分けて持ち込めば何とかなるんではないか。
↓
いやー、2日かけて機材を電車でピストン運搬、
搬出も2日かけることになるかー。
↓
そもそも電源が抜けたら両方とも音が出なくなるではないか。
電源が抜けるトラブルって決して珍しいことではなくって、
若い頃音響をやってたころだって、
コンセントをガムテープを貼って抜けないように留めるときに、
「心を込めて貼れーっ!」
って先輩の皆さんに怒鳴られ続けたではないか。
↓
あ、タップを別にすれば抜けるリスクも半分か。
でもケーブルは倍か。
↓
会場の規模から考えて、コンセントは“心を込めて”ガムテで貼れば、
抜けても動くシステムは考えなくてもいいだろう。
PAシステムだけが動かないケースを、考えるべきだろうか?
↓
そうか。PAシステムがトラブったときに、
手元のモニタースピーカーが鳴ってれば、
会場が狭ければそれでも音は成立するじゃないか。
↓
あれ?配線考えたら、PAのセンドからモニタースピーカー
鳴らそうとしてるよな。これ、PAが壊れたら、
モニタースピーカーも鳴らなくなるじゃないか。
この配線じゃ意味無いぞ。
↓
ああ、モニタースピーカーからパラアウトして、
PAに送ればいいのか。
↓
あれ、それじゃミキサーが必要になって、
実質小規模PAが2系統まるまる必要になるのと
同じじゃないか。そんなもの電車で持ち運べないよ。
↓
あ、もしかしてパラアウトを内蔵してるキーボードアンプ
とかあるのかな?それをモニターにすればリスク軽減できるかな?
↓
あー。希望の大きさのものはパラアウト付いてなくって、
パラアウトつきのものはPAシステムとほとんど同じ大きさじゃないかー。
↓
あれ、そもそもエフェクトをPAシステムに任せてたら
モニターはだめじゃないか
↓
モニターだからエフェクトなしでもいいんじゃないのか?
↓
いや、バックアップを兼ねてるわけだし、
会場が小さければ両方のエフェクトが揃ってないと
音場がますますおかしくなるぞ?
↓
まてまて、そもそもPAシステムがダウンするリスクって、どのくらい?
経験したことがないぞ?
おれはただの心配性なのか?
今までの数少ないライブだって、
PAが壊れたことは一度もないぞ?
↓
‥‥…
という終わらない思考の中にいる。
どこかで線を引いて、決断しなくちゃならない。
詳細近日。
- [2011/05/13 13:43]
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