東京湾を泳ぐ人 

人とほとんど会わなくなって、
二度目の夏が終わった。

猛然と、猛然と、
貨物船の行き交う東京湾を泳いでいく人を見て、
その命の行方を、感じ取ろうとしてみる。

それはまるで、二重窓の向こうを、
巨大なエンジンが通り過ぎていくように感じる。

私の命は、他人の命を聴き取れなくなって来ているのかもしれない。
それがいいことなのか、悪いことなのかは、よくわからない。

命の行方について。

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